2021/03/28 12:32
樹の力をうまく利用して、健康的な樹を育てあげることが
「おいしい桃」につながると考えています。
樹の生理や自然の摂理に従うと、樹は上に伸びますが、
一般的な桃の産地では、
収穫時の作業効率などを考えて、できるだけ低い樹に仕立てて強剪定で管理しているところをよく見かけます。
上に伸びる枝をやみくもに切ってしまうと、樹の生理が狂って樹勢をコントロールしにくくなり、
樹へ負担もかかるため、糖度、食味、食感に必ず影響を及ぼします。
くらねら果樹園では樹になるべく負荷を与えず
5年、10年先の健康な木を見据える超弱剪定を実施しています。
陽の光が全体にゆき渡るように、樹のパフォーマンスが最も伸ばせるように
考え悩みながら、慎重にハサミを入れます。
作業効率は圧倒的に劣りますが
樹の持っているエネルギーを最大限引き出して、抜けていく高く強い枝先をつくることは
樹全体の栄養成長から生殖成長への切り替えをスムーズに行い
糖度ののった健康でおいしい桃を育てる為に必要不可欠な手段となります。